コラム

「会話が続かない人」と言われた自分が、いつの間にか“話しやすい人”と呼ばれるようになった理由

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「何を話していいかわからないんです」

これは、かつての僕自身の悩みでした。
誰かと二人きりになると、急に焦ってしまう。

沈黙が怖くて、無理に話題をひねり出そうとするんだけど、

どこか空回りしてしまう。

 

最悪なのは、何を言っても「へぇ〜」

で終わってしまうあの空気。

頭の中で「もっと気の利いたこと言わなきゃ」

と思うほど、余計に口が重くなる。

 

そんなことが何度か続くと、

自然と人との距離をとるようになっていました。

「自分は会話に向いてないんだ」

「コミュ力がないから仕方ない」と、

半ばあきらめていたんです。

 

でも――

ある出来事があって、僕は変わらざるを得なくなりました。

 

相手に嫌われるのが怖くて、また無難な自分を演じていた

その出来事というのが、ある女性との出会いです。
職場の後輩で、笑顔が印象的な人でした。

 

何気ない会話でもちゃんと目を見てうなずいてくれて、

時々クスッと笑ってくれる。

気づけばその笑顔に救われるようになっていた僕は、

少しずつ勇気を出して、雑談の中で自分のことを話すようになっていきました。

 

だけど……

「もっと話したい」と思えば思うほど、緊張してしまう。
彼女に嫌われたくなくて、また“無難な自分”を演じてしまう。

 

結局、うまく話せない自分に自己嫌悪して

、距離を縮めるどころか遠ざけてしまった。

 

心のどこかで、また傷つくのが怖かったのだと思います。

「がっかりされたらどうしよう」
「面倒くさいと思われたら終わりだ」

そんな不安が、会話そのものを重たくしていたんです。

 

会話って、テクニックじゃなかった

ある日、そんな僕を見かねた同僚が、

ある「会話の考え方」を教えてくれました。

それは一言でいうと――

 

「上手に話すより、心地よく話してもらうことを意識してみろ」

 

……正直、最初はピンときませんでした。

でもその後、少しずつその意味がわかってきたんです。

 

たとえば

 

  • 相手の話を聞くときに、「うん、そうなんだ」と相づちを変えてみる
  • 自分の感想を“正解っぽく言う”のではなく、“自分の言葉”で返してみる
  • 会話を「キャッチボール」ではなく、「あったかい雑談」にする

 

こんなふうに、意識を“自分”から“相手”に変えていったら、

不思議と空気が変わっていきました。

 

「この人、なんか話しやすいね」
「落ち着く感じする」

 

そんなふうに言われるようになったんです。

今までの僕からは、

ちょっと信じられない言葉でした。

 

話すことより、「間」が変わったことで、関係性が変わった

とくに印象的だったのは、

“沈黙”に対する怖さがなくなったこと。

以前の僕は、沈黙=失敗 だと思っていました。

でも今では、沈黙は「安心の証」にも

なり得るんだと感じています。

 

言葉にしなくても伝わる安心感って、

たぶん余計なことを言わない勇気から生まれるんですよね。

 

あの職場の彼女とも、少しずつ会話を重ねていくうちに、

心の距離が自然と近づいていきました。

気づけば、「何を話すか」よりも、

「どう話すか」を大切にしている自分がいました。

 

「話し上手」じゃなくていい。「信頼される聞き方」があれば、恋愛も人間関係も変わる

あのとき、もし僕が「会話はセンスだ」と決めつけて諦めていたら、
きっと彼女との関係も、今の穏やかな人間関係も手に入れていなかったと思います。

 

変われたのは、特別な才能があったからじゃない。

ただ「ちゃんと向き合いたい」という気持ちがあったから。
そして、“会話”に対する見方を変えるきっかけがあったから。

 

今、昔の僕のように、

 

「何を話していいかわからない」
「気まずくならないか不安だ」
「がっかりされたらどうしよう」

と悩んでいる方がいたら、声を大にして伝えたい。

会話は、“技術”じゃなくて“安心感”で変わります。

そして、それは誰にでも身につけられる。

少なくとも、僕みたいな“人見知り寄り”の男でも変われたのだから。

あなたにも、きっとできます。

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