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価値観のすり合わせができるカップルは、なぜ別れないのか? ―安心できる関係を築く本質とは―

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「価値観が合わないんです。それが理由で別れました」

 

この一言、あなたもどこかで聞いたことがあるかもしれません。

あるいは、自分が口にしたことすらあるかもしれません。

 

恋愛において「価値観が合うかどうか」は、今や“相性”とほぼ同義に扱われています。

そしてよく、「価値観が合わない相手とは続かない」と言われるけれど──本当にそうなのでしょうか?

 

実は僕たちは「価値観が合わないからダメになった」のではなく、

「すり合わせる意志がなかったから」終わったのかもしれません。

 

今回の記事では、「価値観のすり合わせ」がなぜ重要なのか、

そしてそれをどうやって実現すればいいのかを、

恋愛・パートナーシップの視点から掘り下げていきます。

 

「価値観が違う」は、本当に悪いこと?

まず最初に確認しておきたいのは、

価値観が違うこと自体は、別に悪いことではないという事実です。

 

そもそも、育った環境も、経験も、性格も違う人間が、

「まったく同じ価値観」を持っていることなんて、ありえないんです。

趣味や金銭感覚、休日の過ごし方、食の好み、仕事観……違って当然。

 

だから、「価値観が合わない」と感じることがあるのは、

むしろ自然なことなんですよね。

 

問題はそこで“対立”してしまうこと。

どちらが正しい・間違っているという土俵に乗ってしまうと、

話はややこしくなります。

 

多くのカップルがつまずくのは、

「違う」という前提を受け入れる準備ができていないこと。

“違うのが当然”と受け入れてはじめて、

ようやく「じゃあ、どうすり合わせようか?」という話ができるようになります。

 

価値観のすり合わせができる人=信頼できる人

あなたは過去に「相手に振り回された」

と感じた恋愛経験があるかもしれません。

 

感情の浮き沈みが激しかったり、意見を押しつけてくるタイプだったり。
当時は「合わせるしかなかった」という感覚が強かったのではないでしょうか。

 

でも、本当に信頼できるパートナーとは、

“一緒にすり合わせようとしてくれる人”です。

 

・すれ違ったときに、話し合いの場を持とうとしてくれる
・自分の気持ちを言葉にしてくれる
・一方的に押しつけるのではなく、「あなたはどう思う?」と聞いてくれる

 

そんな相手となら、「違い」はマイナスじゃなく、

“ふたりの関係を深めるための材料”になります。

 

逆に言えば、価値観がピッタリ合っていても、

「話し合いができない」「感情的になる」

「歩み寄る姿勢がない」相手であれば、長続きは難しいのです。

 

話し合いがうまくいくカップルの特徴

じゃあ、具体的に「価値観のすり合わせ」がうまくいくカップルって、

どんな特徴があるのでしょうか?

以下に、僕の周囲の長続きしているカップルや、

信頼関係が強い夫婦に共通する特徴を挙げてみます。

 

①感情ではなく「目的」で話す

「こういう言い方が嫌だった!」と感情をぶつけるのではなく、
「こうすればもっとお互いにとって良くなると思う」と目的ベースで伝える。

 

②一度の話し合いで解決しようとしない

価値観のズレって、一回話したからといってすぐ解決するものではありません。
長期戦になるのが当たり前。その前提で「何度でも話そう」と思える関係が強いです。

 

③“違い”を「脅威」ではなく「個性」として扱う

「あなたの考えは間違ってる」と否定するのではなく、
「なるほど、そう考えるんだね」と受け止める。

 

“違う”からこそ面白い、という視点を持っている。

 

④“話し合いできる関係”を築くための会話習慣がある

普段から「ちゃんと会話しているカップル」は、自然と話し合いもできます。
逆に、日常会話がない関係では、いざというときに建設的な話し合いはできません。

 

価値観のすり合わせを“努力”と思わないために

「もう疲れる恋愛はしたくない」と思っている人ほど、
価値観のすり合わせを「面倒くさいこと」「妥協の繰り返し」と捉えがちです。

 

でも、本当にそうでしょうか?

 

すり合わせとは、“妥協”ではなく“信頼の積み重ね”なんです。

 

・「自分の意見を尊重してくれた」
・「話し合いに応じてくれた」
・「相手も譲歩してくれた」

 

その小さな積み重ねが、「この人となら、違っていてもやっていける」

という安心感に変わっていきます。

 

恋愛とは、“価値観の一致を探すこと”ではなく、

“価値観の違いを一緒に乗り越えられる人を見つけること”だと思うのです。

 

さいごに:すれ違いではなく、“すり合わせ”を選べる恋愛を

あなたが次に出会う人とは、「合うかどうか」ではなく、

「歩み寄れるかどうか」で見てみてください。

 

過去の恋愛で傷ついたことがある人ほど、次の恋愛に慎重になります。
でも、「違っていても安心できる関係」は、確かに存在します。

 

価値観がピタリと一致しなくても大丈夫。

大切なのは、違いに向き合える会話力と、すり合わせる姿勢を持つことです。

 

そしてそれは、お互いの“安心感”の上にしか築けません。

 

「ちゃんと話せる関係がいい」
「無理に合わせなくていい関係がいい」

そう思っているなら、あなたはきっと、

ちゃんと“優しい恋愛”ができる人です。

 

だからこそ、“話し合いができる関係”の価値を、

これからの恋愛に活かしてください。

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